誰に見せるか、内容は正しいか、使えるか

学校の緊急連絡先の一覧を考えましょう。関係のない人が見られると機密性が損なわれます。

電話番号が無断で書き換えられると完全性が損なわれます。必要なときにシステムが停止して見られなければ、可用性の問題です。

どの観点の被害かを分けると、暗号化だけでは対処できない課題にも気づけます。

整理して、見比べる情報を守る3つの観点の整理
観点守りたい状態損なわれる例
機密性 許された人だけが情報にアクセスできる 連絡先一覧が無関係な人に漏れる
完全性 情報が正確で完全に保たれる 電話番号が無断で書き換えられる
可用性 必要なときに情報やサービスを利用できる システム停止で連絡先を見られない

被害と対策の目的をつなぐ

閲覧や編集の権限を必要な範囲に限定することは、不適切な参照や変更を防ぐ助けになります。ソフトウェアの更新は既知の弱点への対策、バックアップは失ったデータを戻すための備えです。

バックアップを取るだけで漏えいが防げるわけではなく、保存先の保護と復元できることの確認も必要になります。

一つの事故が、複数の観点に影響する

例えばファイルを勝手に暗号化する被害では、データが利用できなくなり可用性が損なわれます。同時に情報が盗まれていれば機密性にも影響します。

対策も一つで完結するとは限りません。実際の組織で不審な動きに気づいたら、決められた窓口へ報告し、自己判断で証拠を消したり問題を隠したりしないことが重要です。