条件を変えて、
考え方を確かめよう。
5授業から1問ずつ。人物、時点、条文の条件を読んで答えます。
試験全範囲の模擬問題ではありません。
2026年4月1日の法令を基準にした独自問題です。解説・復習・学習記録も完全無料、追加課金なし。
権利関係の基礎・5問チャレンジ
問題の条件を読み、自分の答えを考えます。間違えても大丈夫。考え方を確かめてから、もう一度挑戦できます。
問題と解説を読む
先に自力で考えてから、解答を開いてください。
Aが机を2万円で売ると申し込み、Bが承諾。特別の方式・成立条件はなく、支払と引渡しは明日と合意した。今日の状態は?
合意により成立し、履行は明日の予定
成立と履行は別の段階です。この条件では申込みに承諾があり、売買の約束が成立しています。
- 支払前なので必ず未成立:代金支払は履行です。支払前という理由だけで成立を否定しません。
- 引渡し前なので必ず無効:引渡し前という理由だけで契約が無効にはなりません。
- 売買は書面がなければ必ず未成立:522条2項は特則がない場合に書面等を成立の必須条件としていません。
Aが売主、Bが買主。売買の基本的な約束の組合せは?
Aが財産権を移し、Bが代金を払う
555条の売買では、一方が財産権を移すことを約し、相手が代金を支払うことを約します。
- Aが代金を払い、Bが財産権を移す:この条件では売主と買主の役割が逆です。
- AもBも代金だけを払う:財産権を移す約束が抜けています。
- Bだけが義務を負い、Aは何も約束しない:売主側にも財産権を移す約束があります。
民法522条2項の原則を読むとき、適切なのは?
特則がない場合の成立の方式と、別の法令上の書面等の義務を分ける
成立の方式の原則から、宅建業法等の義務の有無まで一括して決めません。
- 不動産取引の書面等はすべて不要になる:成立の原則と宅建業法上の義務は別の問題です。
- 口頭で話せば内容の合意がなくても成立する:申込みに承諾があることなど、成立の要件は必要です。
- 書面はすべての契約で必須である:法令に特則がない場合、書面等は成立の必須条件ではありません。
申込みに承諾があって契約が成立した後、約束した日に代金を払った。「代金を払った」は何の段階?
約束を実行する履行
成立した契約の支払義務を実行することが履行です。
- 契約の申込み:申込みは契約を結ぶために内容を示す意思表示です。
- 契約の取消し:代金支払は、取消しの意思表示とは違います。
- 契約の無効:代金を払ったこと自体は無効の理由ではありません。
AとBが通じて土地売買を装った。他の例外事情はない。A・B間の通謀虚偽表示の基本的な扱いは?
無効
94条1項は、相手と通じた虚偽の意思表示を無効とします。第三者との関係は別に確認します。
- 必ず有効:当事者が通じた虚偽表示には94条1項を適用します。
- Aだけが自由に解除できる:履行の問題による解除ではなく、表示自体の無効です。
- 登記だけで必ず有効になる:登記の有無だけで虚偽表示の無効が消えるわけではありません。
94条2項が適用される第三者Cは虚偽表示を知らないが、知らないことに過失がある。当事者AはCに虚偽表示の無効を主張できる?
善意なので、過失があっても主張できない
94条2項の条件は善意です。善意かつ無過失を要求する95条・96条と区別します。
- 過失が少しでもあれば必ず主張できる:94条2項は無過失を条件にしていません。
- 善意とは人柄が良い意味なので判断できない:ここでいう善意は、虚偽表示を知らないことです。
- 当事者間で無効なら必ずCにも主張できる:当事者間の無効と第三者保護は分けて検討します。
AはBにだまされて土地を売り、取消し前にBからCが取得した。96条3項が適用されるCは詐欺を知らず、知らないことについて過失もない。Aは詐欺の取消しをCに主張できる?
Cは善意無過失なので主張できない
96条3項は詐欺の取消しを善意でかつ過失がない第三者に対抗できないとします。
- 詐欺なら必ずCにも主張できる:第三者保護の条件を落としています。
- Cの人柄だけで決まる:人柄ではなく詐欺の認識と過失の有無を確認します。
- Cに過失が必要なので主張できる:保護条件は無過失です。過失を必要とするわけではありません。
強迫による意思表示の取消しにも、96条3項の善意無過失の第三者保護をそのまま使える?
同項は詐欺の取消しについての規定なので、そのまま使わない
96条1項は詐欺・強迫を扱いますが、3項の文言は詐欺による取消しです。原因別に読みます。
- 詐欺と強迫はすべて同じ扱い:1項と3項の適用範囲を分けます。
- 強迫の意思表示は絶対に取り消せない:強迫による意思表示は96条1項で取り消すことができます。
- 無過失の意味は人柄が良いこと:無過失は知らないことについて落ち度がないことです。
本人AがBに売却の代理権を与えた。Bが権限内でAの代理人と示してCと契約。その他の問題はない。契約の効果は?
AとCの間へ直接生じる
99条の要件を満たすので、代理行為の効果は本人Aへ直接生じます。
- 必ずBとCの間だけに生じる:行動した代理人と、効果が帰属する本人は別です。
- 必ずAとBの間だけに生じる:Cは契約の相手です。A・B間だけで完結しません。
- 三者なので契約は成立しない:代理は三者の関係として整理できます。
Bに代理権はなく、表見代理等も成立しない。BがAの代理人としてCと契約したが、Aは追認していない。Aへの効力は?
追認しなければAには効力を生じない
113条では、無権代理契約は本人が追認しなければ本人に効力を生じません。
- 自動的にAを拘束する:無権代理と、権限内の代理を区別します。
- Cが望めば必ずAを拘束する:相手方の希望だけで本人への効力は決まりません。
- 代理人と名乗れば権限が生まれる:名乗ることと代理権があることは別です。
本人Aが無権代理契約を追認した。別段の意思表示はなく、害される第三者の権利もない。効力の時点は?
契約の時にさかのぼる
116条の原則により契約時にさかのぼります。別段の意思表示や第三者の権利という条件も確認します。
- 追認の翌日だけ:翌日という条件は116条にありません。
- 常に将来だけで過去には及ばない:別段の意思表示がない場合の原則は遡及です。
- 追認してもAには効力が生じない:本人による追認の効果を反映していません。
Bには代理権がなく、Aの追認もない。Cは契約時から権限がないと知っていた。117条に基づくBの履行・損害賠償責任は?
Cが知っていた場合は117条の責任規定が適用されない
117条2項1号は、相手が代理権の不存在を知っていた場合を除外しています。他の根拠の責任まで否定する問いではありません。
- Cが知っていても必ず負う:117条2項1号の除外条件を落としています。
- Aが必ず肩代わりする:無権代理で本人が必ず肩代わりするわけではありません。
- 知っていたかは一切関係ない:相手方の認識は117条の条件です。
取消し可能な行為が適法に取り消された。121条の効果として適切なのは?
初めから無効であったものとみなす
121条は取り消された行為を初めから無効とみなします。原因ごとの第三者保護は別に検討します。
- 将来の支払だけ止まる:121条の効果は将来だけに限定されません。
- 取消し前後で効果は一切変わらない:実際に取り消された効果を反映していません。
- すべての第三者の権利が無条件に消える:第三者保護規定を無視できません。
代金不払いに対して相当の期間を定め催告したが期間内の支払なし。売主側に原因はないが、期間経過時の不履行は契約・社会通念上軽微。541条による解除は?
同条ただし書によりできない
541条ただし書は、期間経過時の不履行が契約及び取引上の社会通念に照らして軽微な場合を除きます。
- 催告しただけで必ずできる:軽微性という追加条件を確認します。
- 代金の金額と無関係に必ずできる:不履行の程度や契約との関係を無視できません。
- 軽微でも相手が嫌いならできる:相手への感情は同条の解除要件ではありません。
債務者が債務全部の履行を拒絶する意思を明確に示した。不履行に債権者側の原因はない。542条1項2号の催告は?
催告をしないで直ちに解除できる
全部の履行を明確に拒絶した場合は542条1項2号の無催告解除に該当します。543条の条件も確認します。
- どの場合も催告が必須:541条の催告解除だけでなく542条の規定があります。
- 本人の追認が必須:追認はここでの解除要件ではありません。
- 登記がなければ解除できない:この規定の要件を不動産登記へ置き換えないこと。
545条による解除の効果を読むとき、適切なのは?
相互の原状回復と第三者の権利への影響を分けて確認する
545条は原状回復を定め、第三者の権利を害することはできないとします。4項は損害賠償請求を妨げないとしています。
- 第三者の権利は必ずすべて消える:545条ただし書を読み落としています。
- 原状回復の義務は一切ない:相互の原状回復義務が定められています。
- 解除すると損害賠償は絶対に請求できない:解除権の行使は損害賠償請求を妨げません。
AとBが、意思表示によって直ちに土地所有権を移すことに合意。他の問題・特則はなく、まだ未登記。A・B間について適切なのは?
当事者間の移転と第三者への対抗を分けて考える
176条と177条は別の関係を扱います。この条件では当事者間の移転と第三者対抗を分けます。
- 登記前なので必ず契約無効:未登記であることと契約無効は同じではありません。
- 登記前なので必ず移転しない:この例は直ちに移転する意思表示の合意があります。
- Cが登場するまで何も生じない:第三者の登場が当事者間の移転の必須条件ではありません。
Aが先にB、後にCへ同じ土地を売った。B・Cは通常の譲受人で177条の第三者、背信的悪意者等なし。B未登記、C登記済み。Bは先に買ったことだけでCに対抗できる?
できない。Bは登記を備えていない
通常の第三者との対抗関係では、先の売買という順番だけでなく登記を確認します。
- できる。契約順だけで決まる:177条の登記の要件を落としています。
- 売買代金が高ければ必ずできる:価格が高いことはこの対抗関係の要件ではありません。
- 年齢が上ならできる:年齢で登記の要件が変わるわけではありません。
同じ二重譲渡で、B・Cは通常の譲受人で177条の第三者、背信的悪意者等なし。今度はBが先に登記しC未登記。BのCへの対抗は?
登記を備えたBはCに対抗できる
前問から登記の条件が変わっています。Bが登記を備えているので、未登記のCに対抗できます。
- 契約の順番以外は見ないので不明:登記の条件を確認する問題です。
- 後に買ったCが必ず優先する:後の売買だけでCの対抗が決まるわけではありません。
- 両者の人柄だけで決まる:この例は第三者性と例外なしが明示されています。
「177条の第三者」の読み方として適切なのは?
登記の欠缺を主張する正当な利益や例外を確認する
第三者性と背信的悪意者等の例外を確認します。単に知っていることと背信性も同じではありません。
- 当事者以外の全員を無条件に含む:当事者以外の全員という意味ではありません。
- 先の売買を知った人はすべて背信的悪意者:知っていることだけで背信的悪意者と同一視しません。
- 登記した人なら必ず第三者になる:登記だけで第三者性の検討を省くことはできません。